libinput

Wed, May 17, 2023

RubyKaigi 2023に登壇してFusumaについて話した

RubyKaigi 2023 RubyKaigi2023で登壇してFusumaについて話した。 CFPを出したら通過してしまい、まだまだ先の話だと思っていたら、あっという間に当日が来てしまった。 資料づくりがままならないのに途中でGem入れたほうが面白いだろうなと思ってしまったのが良くなかった。 新しくGemをこしらえてきたのだけれど、ギリギリの発表10分前に2つリリースすることになるとは思ってもみなかった。 結果fusuma本体が落ちるバグ入りプラグインをリリースをしてしまい、その後すぐに修正した。余裕を持ったスケジュールが大事。 今でも自分がRubyKaigiに登壇するなんて思ってもいなかったし、なんならもう一週間経つけれど、あんまり実感がない。 https://rubykaigi.org/2023/schedule/#day1 で並んでる面々、みんな凄い人ばかりで、自分が並んでるのが違和感があるというか、まだそんな感じがする。 RubyKaigi is 祭 ランチブレイクの時にRubyKaigiって祭りだよねという話をしていた。 あの短い期間だけ、町がRubyistに包まれるあの熱狂的でカオスな状況、まさしく祭りだと思う。 好きなトークを聞いて、久々に会う友人・はじめましての人と話して、松本グルメ探訪し、夜はOfficial Party、Drinkup、After Party、会期中ずっとRubyの話してるのすごい楽しい。 トーク聞きに来てくれた友人の夫妻と久々に会ったらお子さんがめっちゃ大きくなってて謎に感動したり、 推しのk0kubunさんやペンさんと写真を撮ってホクホクしていたり、 初めてRubyKaigiに来たという若者見つけてバーに連れて行ったり、 特にDay 3は After Party🍺 => 居酒屋🍺 => ラーメン屋🍺 => コンビニ🍺 みたいな感じで朝までずっと飲んで話してた。 ラーメン屋で朝まで飲んでた人達、みんな無事かな#rubykaigi #rubyfriends pic.twitter.com/O2zDWNscAP — iberianpig(Kohei Yamada) (@nukumaro22) May 14, 2023 みんな体力持つなぁと思ってたんですが、多分この楽しい時間をこのRubyKaigi終わらせたくないんですよね。だからRubyKaigiの夜は長い。 ちなみに最初に参加したのはRubyKaigi 2019の福岡の時で、その時もめちゃくちゃ楽しかったけど、今回はもっと楽しめた気がする。Kaigi is back! RubyKaigiを盛り上げてきてくださったスタッフの皆様、スポンサーしてくれている企業さんには頭が上がりません。本当にありがとうございます。 Fusumaについて発表した FusumaはLinuxのタッチパッド向けのマルチタッチジェスチャのツール。gem install fusuma でジェスチャが効くようになる。 ネィティブでジェスチャ実装されてないLinuxディストロでもほとんどのケースでマルチタッチジェスチャが使えるようになる。 初めて作ったGemなのでそれなりに思い入れがあって、また長くメンテしてると色々リファクタリングしたくなって、その結果プラグインで拡張できるようになったりしたのでその仕組みを中心に話した感じ。 YouTubeにアーカイブがあがってました。 同時通訳 RubyKaigiは日 -> 英の同時通訳があって、自分の発表を英語に通訳してもらって日本語ネイティブじゃない方にもトークを聞いてもらえる。これめちゃくちゃすごい。 自分は通訳の方を入れて話すのは初めてだった。 当日になってギリギリまで資料を弄ってしまっていたので、事前に送った資料との差分が出ていてそのギャップを埋めるのにてんやわんやさせてしまいました。本当に申し訳ありません。 二人の通訳の方がセクション毎に交代して通訳を担当するのでお互いのパートで表現のニュアンスのズレがでないか調整をしていた。 技術通訳をされているプロの方々で、担当してくれた方はバッファやキューなどのデータ構造のことを認識されていて、その上でどの表現が適切か、発火はFireかTriggerか、みたいな細かいところまで質問していただけて、すごく新鮮な体験だった。 あと、通訳し終わる前にスライドが次に移動すると英語で聞いている人が理解しづらくなるので、話の区切りでは適宜間を持たせたほうが良いという話や、みなさんどうしても早口になるのでゆっくり落ち着いて話すようにというアドバイスをいただきました。 しかし、想定よりも若干時間が余ったのでかなりオタク特有の早口出てしまったと思います。すみません。 登壇資料 トークの中で話してた、ヨドバシに通ってMac触って挙動を確認してたのは本当で、それでエッジスワイプをプロトタイプのxSwipeに実装できた。 Macのトラックパッド上を2本指で右端からからスワイプすると通知センター開くやつで、右端指1本分くらいの領域を通過したあとその領域にもう1回連続でタッチが入り移動するとトリガされるやつ。 ただ、Synapticsではタッチパッド上の絶対位置が取れて同じような実装が出来るのだが、相対移動しか取れないLibinputだと端を取るのがちょっと難しくまだFusumaには移植できてない。
Mon, Apr 26, 2021

Linux用マルチタッチジェスチャのFusumaがv2にアップデート

Linux向けのマルチタッチジェスチャツールのFusumaがv2にバージョンアップした。 新たにジェスチャの設定項目が充実して、細かいところに手が届くようになった。 Fusuma v2のアップデートの概要 Fusuma v2ではマルチプロセス化、I/O多重化、継続ジェスチャ、contextに応じた設定の切り替えなど、 色々とアップデートが入った結果、以下のような機能が実現できるようになった。 アプリ固有のジェスチャ設定(fusuma-plugin-appmatcher) Mac OSスタイルの3本指ドラッグ Windowsスタイルの3本指スワイプでのウィンドウ切り替え スワイプ/ローテートによる音量調整・輝度変更 動作確認した環境 この記事内での設定はDELL XPS 13 9310上のUbuntu 20.04(X11/Gnome-shell)で動作確認している。 利用しているディストリビューションやデスクトップ環境に応じてショートカットキーなどは適宜読み替えて欲しい。 $ fusuma --version reload config: /home/iberianpig/.config/fusuma/config.yml --------------------------------------------- Fusuma: 2.0.5 libinput: 1.16.5 ruby 2.7.0p0 OS: Linux 5.10.0-1026-oem #27-Ubuntu SMP Thu May 6 07:19:13 UTC 2021 Distribution: Ubuntu 20.04.2 LTS \n \l Desktop session: ubuntu x11 --------------------------------------------- なお、Fusuma v2から要求するRubyバージョンが2.5.1以上(Ubuntu 18.04のデフォルトのRubyバージョン)となっているので注意。 Fusumaとプラグインを最新版にアップデート gemコマンドでアップデートできる。 システムワイドのRubyを使ってインストールしていない場合sudoは不要。 $ sudo gem update fusuma インストール済みのFusumaプラグインがある場合はそれらをアップデートしておく。 # プラグインをリストする $ sudo gem list fusuma-plugin- fusuma-plugin-keypress (0.
Fri, Feb 22, 2019

Fusumaのインストールと設定

Linux上でタッチパッド上のジェスチャーをカスタマイズ出来るFusumaというライブラリをRubyGems公開している。 日本語の記事もあまりないので、使い方やカスタマイズの記事を書いてみることにした。 RubyGemsにライブラリを公開した時の記事⇓ Fusumaのインストール Debian系を利用しているOS(パッケージ管理にaptを利用している)なら下記のapt install等のコマンドはそのまま利用できるはず。 自分はUbuntu16.04ベースのelementary OS lokiをインストールしたDell XPS 13(9360)で利用している。 Archの人はArchWikiに色々書いてもらっているようなのでそちらを参照。 https://wiki.archlinux.org/index.php/Libinput#fusuma Ubuntu 15.04以降ではFusumaに依存するlibinputを使用することができるが、Ubuntu 14以下の古いバージョンではsynapticsドライバを使用するxswipexSwipeを試してみて欲しい。 インストールされているRubyのバージョンを確認 まず最初にRubyをインストールしてあるか確認。 システムにインストールされているRubyでも問題ない。 (もちろんrbenvやrvm使ってても問題ない) $ ruby -v ruby 2.4.1p111 (2017-03-22 revision 58053) [x86_64-linux] # ↑Rubyの2.4がインストールされていることを確認 依存パッケージのインストール タッチパッドの入力を読ませる必要があるためlibinput-toolsをインストールする。 (Fusuma内部でlibinput debug-eventsによるデバッグログの出力を利用している) $ sudo apt install libinput-tools また、Alt+Left, Alt+Rightなどショートカットを発行できるようにするためxdotoolをインストールする。 $ sudo apt install xdotool FusumaをRubyGemsからインストール $ sudo gem i fusuma iはinstallの省略。システムのRubyでインストールする場合はsudoが必要。 (rbenvやrvmでインストールしているRubyを使う場合、$ gem i fusuma でインストール出来る) Fusumaの設定ファイルを作成する ~/.config/fusuma/config.ymlに設定ファイルを作成する。 $ mkdir -p ~/.config/fusuma $ touch ~/.config/fusuma/config.yml エディタで~/.
Sun, May 14, 2017

Linuxでマルチタッチのジェスチャにショートカットを割り当てるFusumaというGemを作った

linuxのマルチタッチのジェスチャを認識して任意のスクリプトを実行するプログラムを作った。 https://github.com/iberianpig/fusuma Fusumaという名前でRubyGemsに公開した。 Linux上のタッチパッドでのジェスチャをキーイベントにマッピングし、スワイプを検知したらワークスペースを移動させるなどの処理を可能にする。 ちなみにsyncapticsドライバ向けのPerlでの先行実装のxSwipe を過去に作っていて、こちらを元にRubyでlibinputドライバ向けに書き直している。 ワークスペースの切り替えする横スワイプが襖を開ける動作と似てるところが由来。 TouchEggやGinsなどUbuntuのWikiに紹介されるようなライブラリは利用するのに一癖ある。そして設定で上手くいかないケースが多い。 Perl製のxSwipe/今回公開したRuby製のFusumaはデバッグログを利用してタッチパッドの出力を読み取り、任意のスクリプトを発行出来る。そのため、タッチパッドのデバッグログ出力さえ出来ればジェスチャ解釈はできるためマルチタッチジェスチャの敷居がかなり低くなった。 Fusumaの使い方 インストールについては、Fusumaのインストール方法(https://github.com/iberianpig/fusuma#installation) を読んで欲しい。 Input Groupにログインユーザ追加後、ログイン・ログアウトしないとFusuma実行ユーザーからタッチパッドが読み取れず、Fusumaが失敗してしまうので注意。 fusumaコマンドで起動。 ~/.config/fusuma/config.ymlに設定ファイルを配置するとFusuma起動時に読み込んでくれる。 ジェスチャとそれに対応するスクリプトを自由にカスタマイズできる。 下記は一例。 swipe: 3: left: command: 'xdotool key alt+Right' right: command: 'xdotool key alt+Left' up: command: 'xdotool key alt+t' down: command: 'xdotool key alt+w' 4: left: command: 'xdotool key super' right: command: 'xdotool key super+a' up: command: 'sh ~/tool/linux/script/desktop_switcher.sh 1' down: command: 'sh ~/tool/linux/script/desktop_switcher.sh -1' pinch: 2: in: command: 'xdotool key ctrl+equal' out: command: 'xdotool key ctrl+minus' 4: in: command: 'xdotool key super+a' out: command: 'xdotool key super+s' threshold: swipe: 0.